ちびっこコンサートとは。
" 音楽はきちんと聴くもの。
静かに聴くもの。
間違えずに演奏するもの。"
いつしか、そんなことを守らないといけない呪縛が世の中にある様に感じて、ソ
ルフェージスクールはこんな自由なのにと、思うことがありました。
そんな時にスクールの津布楽先生が
「
何をしていても良い音楽会をしませんか?」とご提案くださいました。
思いつきの江原もそれは良い!と二つ返事でのりました。これがちびっこコンサー
トのはじまりです。
寝っ転がってもいいし、ピアノの下に潜り込んで全身で音を感じてもいい。ピア
ノを覗き込んでもいいし、踊っても、歌っても、寝ちゃってもいいのです。
バッハが奏でられている隣で、初めて出会った男の子同士が何やらヒソヒソ話を
したり、ハンガリー舞曲のテンポの揺れを、親子や兄妹で、走って止まって、ま
たバタバタして止まったり。
絵本の読み聞かせに夢中になっていると思ったら、手をかざして自分の影を知っ
たり。とにかく心の動くままに存在することができる時間になりました。しかし、
こちらが何も言わなくても邪魔する子供たちもいないし、困ったことにはならな
い。子供はすごい!と思うところは、こちらに支配しようという力がなければ、
それを跳ね除けようとはせずに、寄り添ってくれるのだと確信しました。
きっとそれが音楽の魅力、音楽のもとになるソルフェージの大切な力だと思いま
す。
(江原陽子)
早いもので「ちびっこコンサート」(通称:ちびコン)は 4回目を終えることができました。 多くの子どもたちと“元ちびっこ”である大人で大盛況のひとときとなりました。 今回はゲストにクラリネットの古澤先生とリコーダーアンサンブルの皆さまをお迎えし、これまでとは違ったちびコンとなりました。 演奏された A.シュライナー作曲「だんだん小さくなって」は演奏が進むにつれて、クラリネットが分解されどんどん小さく(短く)なっていきます。 子どもたちはその様子を見ながら「折れた、折れた~!」と、なぜか大喜び。それを横目に一緒に笑う津布楽、折れたクラリネットを触らないよう必死な江原先生。 また、リコーダーアンサンブルでは様々な大きさのリコーダーが紹介され、子どもたちだけでなく大人もそれぞれの音色を楽しむことができました。 当日はリコーダー持参も可という触れ込みでしたが、なんと、2mを超える「コントラバスリコーダー」を持参!してくださったお客様もいて、アンサンブルを目で、耳で楽しむことができました。
ちびコンでは本当に目の前で!五感をフル活用しながら音楽を楽しむことができます。 演奏を聴くだけでなくピアノの鍵盤をそっと触り、江原先生の歌声や演奏中のピアノ内部、鍵盤を目の前で観察、そして音の振動を体全体で感じ取ることができます。 (さすがに、味と匂いはない…)ちびコンでは子どもだけでなく、大人も気兼ねなく音楽を楽しんでほしいと考えています。 多くの方々の支えもあり、次回のちびコンは 9/23です。 恒例となったお土産「和菓子“とう”のどらやき」(味と匂い!)と共にお待ちしております!
- 津布楽杏里 -